小説読書

最近読んだ本の中で、それなりに面白かったものだけをのせています。
そんなに、四六時中本を読んでるような人でもないのですが、時々読むのでこんなページを用意しました。
気が向いたら読んでみてください。僕の感性がわかるかもしれないです。

日々の読書


PK(伊坂幸太郎:講談社)

伊坂幸太郎の作品で初めて最後まで読めた作品、いままで砂漠、ラッシュライフ、チルドレンと読んできたがいずれも途中で読むのをやめてしまっていて(既に売却済)今回はリベンジのつもりで読みました。伊坂幸太郎作品原作の映画は結構好きなのでそれなりに期待しながら読み始め、なんとか読み切りました。

3つの中編という事だったけど、それぞれが関係しているようで関係していないようで良くわからない。1つ目のお話を読んだときに回収しきれいていないかなと思う伏線は2、3つ目で回収できているのか不明。僕の想像力ではうまく回収しきれなかった。そのせいもあってもどかしさが残るような作品。
内容自体はSF要素満点で夢があって面白いのだが、なんだか腑に落ちない。映画で見ていた伊坂幸太郎とは少し雰囲気が違う。読み切れた理由もこの辺りにあるのかもしれない。
全体として面白かったかと言われると、何とも答えにくい作品だった。


晴天の迷いクジラ(窪美澄:翔泳社)

「ふがいない僕は空を見た」と一緒に知り合いから紹介されて読んだ本。個人的な評価は、「ふがいない僕は空を見た」のほうが高いかな。

内容に少し触れるけど、3人の主要な人物(由人、野乃花、正子)の話がばらばらと3部構成で紹介されたあとに、その3人が一緒に行動する第4部といった構成。1〜3部の一つ一つがあまりにバラバラに展開されすぎてちょっと頭の切り替えが難しかった。3人のうち、野乃花の話はあまり面白いと思えなかった。由人と正子の話はとても面白かったのだけど。そして、4部もあんまりかな。なんだかいくつかの話を無理やりつなぎあわせたような印象。一つ一つに味があるのに。。。

ふがいない僕は空を見た (窪美澄:新潮社)

知り合いに勧められて本を読んだのは多分3冊目ぐらい。そんな貴重な本の一つ。読み始めは「なんで僕にすすめた!?」と思うほどに過激な内容で始まるけど、話が進むにつれて少しずつ落ち着いてくる。始めの方の内容を押さえるように抑え込むように書いているような中盤あたりでも、それなりに面白いのは作者の表現が気に入ったからかもしれない。

いろんな人の視点から話が進んでいくという形で書かれていて、作者の想い描くこのストーリーの世界観がわかりやすかったのは読んでいてたのしかった。ただ少し僕には内容が過激すぎたかな。。。アダルトチックなのは特に問題はないのだけど、大きなテーマに出産っていうのがあったんだけど、産みの苦しみの話などなどは女性が読んだ方が共感できるんだろうなって思った。

小説家の作り方 (野崎まど:メディアワークス文庫)

文庫の帯に「この世で一番面白い小説」と書いてあって、何たる自身だと思って手に取った本。帯の目立たない文字もよく読むと、この小説がこの世で一番面白い小説なのではなく、この世で一番面白い小説という物の答えの一端が、ここにある。ということらしい。何はともあれ、そこまで読まされた時点で僕の負け。裏表紙のあらすじも読んでなるほど面白そうだと手に取りました。

コミカルな文章はとても面白く、一人で部屋で読んでたのですが思わず声を出して笑ってしまうところもあって楽しく読み終えられました。
ここから先ネタバレです。
始めの方のなんだか思わず笑ってしまうような展開の中にある、ちょっと気になる伏線をどう回収するのかなと疑問に読み進める感じになると思います。
回収方法がSFチックだったのが、だいぶ残念。でもまあ、夢があってそれもありかなと思わなくもない。全体として綺麗にまとまっているし、なによりも主人公の言動に非常に好感が持てる。軽い気分で読むなら楽しい小説なのでオススメ。

KAGEROU (齋藤智裕 :ポプラ社)

まあ、有名な水島ヒロの作品ですね。
出来レースだとか言われた小説大賞の騒動があったせいで、どうしても色眼鏡が着いた感じで読んでしまったかなと、ちょっと反省。

作品自体はポプラ社の大賞とってもおかしくはないぐらいだったとは思う。(でもポプラ社の他の作品を考えたら、主人公が40代のおじさんってのはちょっとないかな)
レビューみたらそうとう叩かれてるけど、第一回受賞作品も結構叩かれているので結局似たようなもの。

内容に触れると、自殺者の社会貢献ってことだけど、詳細のはしょり方がうまいというか、下手に何も書いていないからなんかうまくやってるんだろうなっていう部分が多く、無理な設定っぽいのに何となく読めた。
逆に言うと、詳細があまりなくすごく軽い作品かなーと。

六百六十円の事情 (入間人間:メディアワークス文庫)

作者を見た時に自分と同じ年齢だったので、共感出来る所も多いかもしれないと思いながら読み始めた作品でした。
ペンネームも趣味が分かる気がしました。「入間人間」文字通り人間性が出ているかなと。
そんなことを思いながら読み始めた小説ですが、それなりに面白かったです。意識しすぎていたせいか、同世代だなーなんて思いながら読ませてもらいました。

一つの掲示板の書き込みを見る人たち。一つの食堂を利用する人たち。一つの駅を利用する人たち。共通点多い人たちが一つの街でそれぞれに行きている様がそれぞれの視点で書かれていた。
こういう書き方、自分もしてみたいと思ったなーなんて思いながら、上手に書かれているのでそれぞれの視点から楽しめた。
お勧めするかっていわれるとどうかな。次回作に期待の人ってことで。

1Q84(村上春樹:新潮社)

読み終わった時の感覚としては,かなり否定的です。
読み始めた時は、それなりに現実的な噺家と思っていたのに、かなりファンタジックな設定がいっぱい。
ファンタジックな設定のくせに、リアルな描写が多過ぎ。好きな人にはそれがいいのかもしれないけれど、現実とかけ離れた設定を受け入れる準備ができないままに、突拍子もないことを言われる感じがしていつも?マークが頭から離れなかった。
1巻、2巻はまだいい。しっかりとした描写も味があると言えばあったし、それなりにちりばめられている布石について考える事も合ったから楽しめた。
3巻はなんだろう。印象として急に描写が軽くなった。その性なのか非現実的な描写も過激になる。登場人物がみんな大真面目なのを疑問に思ってしまうほどだ。
正直、村上春樹ファンだから読むんだという以外にはお勧めできない。

でかい月だな(水森サトリ:集英社)

「生まれて初めて書いた小説が、これか!」
「見よ。才能とはかくも残酷なものである。書ける人ははじめから書けるのだ。」
と帯に書いてあったから衝動買いしてしまった作品。ジャンルとしては青春で結構好きな感じ。
とにかくわくわくするような書き方、話の進み方ですごく読みやすかった。
登場人物のキャラクターも雰囲気のいい人ばっかりで楽しかった。
個人的に相当好きな作品でした。青春ものが好きな人は一度は読んでみたらいいと思います。

友人に崖から突き落とされた主人公とその周りの人たちのお話。
友人はなんで突き落としてしまったか分からないといってたりして、結構心情を豊かに表現してるので、そういうの好きな人だと楽しんで読めると思う。
今後しばらく、僕の作品はこの作品の影響を受けるだろうなーって思うような作品でした。

オール(山田 祐介:角川文庫)

山田悠介のスイッチを押す時」は正直あんまり好きじゃなかったので買うかどうかすら迷ったのですが、とりあえず買ってよかったかなと思いました。
何でも屋って言うありふれた感じの設定で、どんなことを書くのだろうと思ったけど、それなりにいいストーリーが用意されていた。
何を書いてもいいだけに、書くのが難しいんじゃないかとも思うけど、時系列とかも丁寧に書いている分話も分かりやすいし、読みやすかった。
まあ、でもそこまで勧めるほどのものでもないかな。

何でも屋のアルバイト募集をみて何でも屋になる主人公。
やくざっぽい人、こわい人、優しい人分かりやすいぐらいにキャラがある社員。
あらゆる設定がスタンダードなよくある感じと思わせてくれた作品だった気がする。

僕たちの旅の話をしよう(小路 幸也:MF文庫)

文庫本の裏表紙の簡単な説明を見るだけでも面白い小説だと思った。
というより、僕が好きそうな小説だと思った。実際読んでみてもやっぱり面白い、僕の好きな小説だった。
ちょっと現実離れした設定だけど、ファンタジーとかそういうのじゃない。ある意味普通の子供たちの話。
青春というには小学生たちだから、冒険という言葉が会っている気がする。

飛んでくる赤い風船を偶然同年代がみつけるとか。どこまでも見渡せると視力とか、何でも聞こえる聴力とか、人の人格まで分かる嗅覚とか設定を聞くだけでも面白いと思った。
赤い風船についていた手紙を見つけた子供たちが、風船を飛ばした人に会いにいく。でも、それだけのことを子供がやろうとすると、いろいろと困ったことがある。
子供の不自由さとか、大人の優しさ、社会の闇とか含めて書かれていて、子供の視点から進んで行くストーリーは純粋さにあふれていて心地よい感じだった。
読み終わったときにいい物語に出会えた。そう思える作品でした。

登場人物がみんなMac使いであるという設定は必要だったのだろうかとちょっと思った。Macがでてくるなんておもわなくてちょっとわらった。

悪党たちは千里を走る(貫井 徳郎:集英社)

うーん・・・
微妙。
話のテンポがいいので読みやすいんだけど、読み終わった後に「おもしろかったのかな?」
というのが僕の感想。

「詐欺→犬誘拐→狂言誘拐→よくわからない状況」という流れはよかった。
どんでんがえしが繰り返され、「おお!」と驚かされるシーンも多いので単純に読んでるときは楽しめる。
すごくスムーズに読み進められるものだから3時間ほどで読んでしまったのだけど、おすすめはしないかな。

一瞬の風になれ(佐藤多佳子:講談社)

高校の陸上部でがんばる少年少女を描いた青春物語だったんだけど・・・
登場人物多すぎのわりに表現力が足りてない気がする。
主要の(といっても8人ぐらいいるけど)メンバーだけ追っておけばそれなりに読み進めることができるので僕はそういう風に読みました。
そうはいっても誰もがあつくなるインハイを目指すサクセスストーリーなので、内容自体はすごく読みやすいしわかりやすい。
少々、読み飛ばしても話においていかれることはない。

登場人物に対しての感想をちょこちょこと書くと
主人公神谷は、どんどんタイムが伸びていくのが順に描かれているのは読んでいてわくわくするし、ライバルにして天才連もキャラがたっててすごくいい。
何より主人公の愛しき人谷口若菜がかわいすぎ。
全体として、正直あんまりこの作品をおすすめはしません。

獣の奏者(上橋菜穂子:講談社)

この世界にいない大きな動物たちがいるのを除けば、世界観はほとんど中世のこの世界と変わらないのだろうか。
ちょっと、時代感もごちゃごちゃしているところも有るかもしれない。
ファンタジーなんで、その辺は何でもありだろうし、気にもしないけれどそんな感じでした。
闘蛇編、王獣編、探求編、完結編と4巻あったのですが、闘蛇編、王獣編だけでも完結したストーリーになっている。

人の醜さを真っ当に描いた戦争と生き物の意味を描いた作品。
主人公が頑張っても頑張っても時代の流れに飲み込まれていくのは少し切ない気にさせられる。
王獣編まででやめると、考えさせられるストーリーで、完結編までよむとすっきりと全てを納得できるようなストーリー
読んでいて楽しい作品でした。

チョコリエッタ(大島真寿美:角川文庫)

真っ直ぐすぎる青春小説。
思春期の心の不安定さがすごく丁寧に表現されている。あまりに不安定で、読む人が子供の心を持っていないと物語に置いてけぼりにされそうなほど。
好き嫌いがはっきり分かれそうな小説ですね。
私は犬になりたい。
象徴的な言葉だし、何回も登場する言葉。犬なわけがない、犬でありたい、人が嫌い。
とにかくいろんな感情をいっぱいあふれさせている。
レビューすら不安定にさせそうなほどの真っ直ぐな青春小説。
思春期の心を振り返ってみたい時に良いかもしれません。

ドミノ(恩田陸:角川文庫)

なんだか馬鹿げたようなパニックコメディ。
びっくりするぐらいさまざまな登場人物を用意していて、それでも話がわからなくなったりしなくて非常によかった。
純粋にストーリーを楽しんで、何も考えずに読める本です。
僕は、行ったことがないのでよくわからないのですが、舞台が東京駅なので東京駅に一度行ってから読んだ方が面白いかもしれません。

落下する夕方(江國香織:角川文庫)

しんみりとした恋愛小説です。
複雑な人間関係を描いている割に、終始あっさりとした感じで読めると思います。
こういうストーリーは好きです。ただ、なぜか最後の方読んでてだれてしまい読み方が適当になりました。
きっと、もう一度ゆっくり読み直すこともあるとおもいます。その時まで大事にとっておきます。

カンニング少女(黒田研二:文春文庫)

わくわくする小説です。
人の死が絡んでる割に内容も軽く、楽しんで読める小説だと思います。
のんびりと読書でもしようかな、と思ったぐらいで読むとちょうどいいかな。
今の時代カンニングの方法なんて考えればいくらでもあるだろうし、結構凝ってても驚かなくなってしまってる。
実際、この作品読んでてもいろいろな方法書かれてたけどやってやれなくはないかと思うようなものだった。
そんなことより、カンニングをやる人、やらせないようにする人の心境がうまく書かれててよかった。
初めて聞く作家の作品だったけど、おすすめの作品ですね。

時計を忘れて森へいこう(光原百合:創元推理文庫)

かなりおもしろい。すごく新しい感じを受けました。
推理小説ぐらい考えるのに、推理小説ほど重たいテーマじゃないし読みやすい。
読み終わった後にすごいさわやかな気分になれました。
ときどき読み返したいと思うほどの名作だったとおもいます。

流星の絆(東野圭吾:講談社)

いかにも東野圭吾らしい作品。読み終わった後、ああ東野圭吾だと思わされた。
TV ドラマ化とかもしてるので結構有名だと思います。
内容に触れますが、冒頭に書いたように東野圭吾らしい作品とおもったのは最後の大逆転的な書きかた。
この人を犯人と思わせておいて、別の人という流れが分かりやすく出ていた。そのせいで意外性が薄れてしまっていた気がする。
はじめての東野圭吾の作品として読んだとしたら「ええええー」と思えるのかもしれないと思った。

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